令和4年度第3学期が始まりました

本日,令和4年度第3学期が始まりました。今回も各教室へGoogleMeetを使って映像配信する「始業式のお話」をしました。

以下に,その内容を簡単に紹介します。使ったPowerPointスライドもいくつか,合わせて掲載します。

あけましておめでとうございます。今日から令和4年度の第3学期です。
今年の冬休み,去年と同じですがいつもの年よりもちょっと長くて,17日間ありました。みなさんにとって,どんな時間でしたか。楽しいこと,たくさんあったでしょうか。体の調子は壊さずに過ごすことができたでしょうか。 
一方で世の中に目を向けると,新型コロナウイルス感染症の感染者がまた増えてきています。インフルエンザにかかる人も増えてきています。目に見えないウイルスのことを心配する毎日はしんどいのですが,それでもこれまでやってきた感染予防は,気を緩めず続けなければなりません。マスクをつけること,手洗い・消毒をしっかり行うこと,友達と距離を取って過ごしたり,マスクを取っているときにおしゃべりをしなかったり,等々いろいろな対策がありましたね。それぞれの教室で,3学期になったので改めて確かめるようにしましょう。
終業式の日,校長先生から冬休みの宿題を1つ出しました。「令和5年にはこんなことを頑張りたい」というめあてを作りましたか?ぜひ,担任の先生や友だちに紹介する機会を持って欲しいと思います。夢や目標は,みんなががんばる・成長するために,絶対に必要なものです。

今日は,夢や目標に向かってがんばるためのお話をします。2つの言葉を示します。「追い風」「向かい風」。この意味は分かりますか?

追い風は,歩いているとき後ろから吹いて,背中を押される感じになる風ですね。向かい風というのは逆で,正面から吹いてきて歩こうとするのを押し戻すような風です。

「追い風」の方が進みやすいように感じるので,「追い風」が良い,「向かい風」は困る,と思うかもしれませんが,今日は「向かい風」の話をします。

この前,一羽の鳥を見つけました。その鳥は,バタバタと羽を動かさず,羽を止めたまま,スーッと空高く上がっていったのです。しばらく見ていると,どうやらその鳥は,向かい風の力を羽に当てて,その力を利用して空高く舞い上がっていることが分かりました。

向かい風の中,羽を傾けることで,上に上がっていく,何となくわかると思います。逆に,追い風では空高く上がっていくことは難しいそうなんです。

実はこれ,私たち人間でも同じことなんです。空を飛ぶ話ではありません。「夢や目標を持ちましょう」と話しました。夢や目標を持てば,必ずかなえられるでしょうか。そんなことはないですね。うまくいかないことが必ず出てきます。人生いつも,追い風,つまりあなたの背中を押して楽に進めることばかりではありません。向かい風,つまりうまくいかないことが正面から吹き付けて,前へ進みにくくなることがあります。そのとき,ああ向かい風だ,前へ進みにくいから進むのをやめよう,そう思ってしまったら,夢や目標にはたどり着けません。

すごい向かい風で苦しいけれど,ちょっとがんばったら,ちょっと工夫したら,そう鳥たちのように向かい風にめげずに進んだら,むしろそれまでよりも高く舞い上がることができるんです。苦しいとき,向かい風は自分を妨げているように思えますが,そこで頑張れば,もっと高いところへ手が届くようになるのです。向かい風を利用すれば,必ず力をつけることができ,夢や目標に近づけるということです。

追い風に任せて楽に前へ進んでいくだけの生き方でよいでしょうか。向かい風,つまり困難が立ちふさがっても,夢や目標に向かって頑張るときも必要なんですね。今日は,新しい自分を創り出すためには,向かい風を利用して力をつけることも必要だ,というお話をしました。お正月に考えた,夢や目標を達成するために,3学期からそしてこれから先ずっと,向かい風の時もちょっと頑張りながら,力をつけていきましょう。

ただし,本当に苦しい時,一人で我慢しなさい,と言うことではありません。向かい風に耐えられなくなったら,友達に,先生に,おうちの人に,相談しましょう。向かい風の乗り越え方,向かい風をうまく利用する仕方を,誰かが必ず教えてくれます。そこで誰かに助けてもらったら,次からは自分の力で向かい風を乗り切れるようになるかもしれない。それでいいのです。3学期のスタートに当たって,夢や目標に向かう時の頑張り方についてお話をしました。

最後に,残念なお知らせをしなければなりません。

新聞やテレビのニュースで知った人も多いと思います。1月4日水曜日の夜,バスケットボールコートの横にあったケヤキの木が燃えてしまいました。燃えている時,校長先生は駆けつけましたが,火が消された後を見たら,幹の中心が黒焦げになってしまっていました。消防署の人たちから「このまま置いておくと,強い風が吹いたら倒れる心配があるので,切り倒した方がいいですよ」と言われました。笠岡市教育委員会の人たちと相談して,切っていただくことにしました。もう今は,ケヤキの木の姿を見ることはできません。

校長先生は,どうしてこんなことになってしまったのか,残念でなりません。とても悲しい気持ちです。そしてこのケヤキの木は100年以上あそこに立って笠岡小学校の子供達を見守ってくれていた木ですから,校長先生以上に,笠岡小学校の卒業生,地域の方の中には,もっともっと悲しい思いをされている方がたくさんいらっしゃると聞いています。皆さんにそんな思いをさせてしまったことに対して,校長先生は申し訳ない気持ちでいっぱいです。

実は,ケヤキの木は切り倒されましたが,燃えていない部分の太い幹は,残されています。もうしばらくしたら,皆さんに見てもらえるように,どこかへ飾ろうと考えています。笠岡小学校を長い間見守ってくれたケヤキの木はもう立っていませんが,その残された幹をこれからも大切に大切にしていきながら,この写真のように元気に葉っぱを茂らせていたことを,皆さんの心の中に残しておいてほしいと思っています。

皆さんにも心配をかけましたね。心配をかけてごめんなさい。ケヤキの木のことを忘れないでいてくれたら,とてもうれしいです。

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