令和5年度第3学期始業式のお話
そして,今日からの心配な話をするとね,二学期の終わり頃がそうだったように,インフルエンザに感染する人はまだまだ増えるかもしれません。新型コロナウイルス感染症になる人も世の中では増えているようです。目に見えないウイルスのことを心配するのはしんどいことなのですが,それでもこれまでやってきた感染予防は,気を緩めず続けなければなりません。心配な人はマスクをつけて,手洗いをしっかり行うこと,そして寒いからといって教室の窓を閉め切るのではなく,いつも換気ができていることも大切です。いろいろな対策,それぞれの教室で,3学期になったので改めて確かめるようにしましょう。
終業式の日,校長先生から冬休みの宿題を1つ出しました。「令和6年にはこんなことを頑張りたい」というめあてを作りましたか?ぜひ,担任の先生や友だちに紹介する機会を持って欲しいと思います。夢や目標は,みんなががんばる・成長するために,絶対に必要なものです。で,今日はね,このことに関係のある,ある特別なものをここで見てもらいますよ。西江先生,亀津先生,お願いします。
さて先生方が左手にはめているものは何でしょう?ニュースで見てみんな知ってますね。メジャーリーグベースボール,ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手から日本中の小学校へ贈られたグローブを使って,2人の先生にキャッチボールをしてもらいました。拍手をしましょう。
これは,このグローブについていたカードの裏表を大きく引き延ばしたものです。真ん中に見える言葉は「野球しようぜ!」その下に,大谷選手のサインがありますね。じゃあ,大谷選手は,日本中の子供みんなに野球をしてほしいと思って,このグローブをプレゼントしたのでしょうか?もちろん,野球をしてほしいという気持ちはあるでしょう。でも,実はそういう気持ちだけじゃないんですよ。これは,グローブに添えられた大谷選手からのメッセージの一部です。メッセージが書かれた紙は皆さんの教室にグローブといっしょに回しますから,その時に見てくださいね。ではその一部を読んでみます。私はこのグローブが、私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます。それは、野球こそが、私が充実した人生を送る機会を与えてくれたスポーツだからです。
赤字の部分。夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます。どういう意味だかわかりますか?大谷選手は,子供の頃から野球が上手くなりたい,プロ野球で活躍する選手になりたいという夢を持って,それに向かって努力した人です。そして今,その夢を見事にかなえた人,もちろんまだまだこれからもすごいことをやってくれそうだけど,子供の頃の夢はかなえた人と言えますね。
このグローブを見たら,あるいは使ったら,夢をかなえた大谷選手のことを思い出してほしい,それは野球じゃなくても,みんなそれぞれ持っている夢を,大谷選手のようにかなえたほしい,たとえ上手くいかないときがあっても,大谷選手が夢をかなえたことを思い出して,勇気を出して挑戦し続けてほしい。このグローブにはそういうメッセージが込められているんですよ。
ここで思い出してほしいのが,1学期,5月の児童朝会で大谷選手の話をしたことです。大谷選手は,高校生の時から,プロ野球選手になるという目標を立てて,この大きな目標を達成するための小さな目標や具体的に行うことなどを考えていたという話を紹介しました。覚えていますか。真ん中に「ドラフト1位指名 8球団」という大きな目標を書きました。そして,次に,周りの8つのマスにこの目標を達成するための小さな目標を考えました。この目標達成シート,「マンダラチャート」と言うんですが,矢印の方向にさらに9つのマスがあり,それぞれの小さな目標を達成するためのさらに小さい目標を考え,書き込んでいます。皆さんには,ここまで細かい目標設定を求めていません。せめて,真ん中にあること,大谷選手で言えば「ドラ1 8球団」に当たるところだけでも,冬休みに考えてきましょうと終業式に伝えました。
大谷選手からいただいたグローブは,皆さんに宿題として出したことと,とても関係が深いことでした。教室で,一人一人の夢,将来何になりたいかということじゃなくて3学期何ができるようになりたいか,という目の前のめあてでもいいです。ぜひ3学期スタートに当たって,みんなで話をしてみてくださいね。まず,先生にだけあいさつをするのではなく,誰にでも,知らない人にでもしてほしいということ。今朝学校へ来る途中,来てから,できたでしょうか。急にできるようにならないかもしれないけれど,だんだんでいいので,ぜひ目指してください。
これも5月に大谷選手について話をしたことです。8つの小目標の中の「運」という項目,これをつかむために大谷選手はその中にしっかり「あいさつ」があります。大谷選手は、あいさつをすることで、周りの人を笑顔にすることができると考えたのです。世界一の野球選手は,あいさつをしっかりすることも大事な目標になっていたということ,ぜひ参考にしてくださいね。
そしてもう一つ話しました。クロームブックとのつきあい方は,学級のみんなで話し合いながら,将来の自分のためになるつきあい方にしていこうということです。冬休みのつきあい方はどうだったでしょうか。その反省もしながら,3学期,キーボード入力のトレーニングもして,遊びではなく学習のためにしっかり使って,健康によくない使い方をしないで,上手なつきあい方をしてほしいです。今日からの3学期,今の学年の締めくくりをする3ヶ月間です。1年生は1年生の,2年生は2年生の,3年生は3年生の,4年生は4年生の1年間の学びをしっかり身につけて,一つ上の学年へ進む準備をするのです。特に,6年生は小学校生活最後の3ヶ月です。大切に時間を使いましょうね。そして5年生,あと3ヶ月で最高学年,笠岡小学校のリーダーとなります。その準備を進めてください。皆さんが,1年間の締めくくりをする3学期なんだ,ということを心において生活してくれたら,笠岡小学校はますます,すばらしい学校になります。楽しみにしていますよ。お話を終わります。