児童朝会のお話(2/26)

皆さんおはようございます。いよいよ,今年度最後の児童朝会になりました。校長先生が277名全員に向けてまとまった時間お話しするチャンスは,今年度最後ということになります。そこで,最後なので,とても大切な,遠い将来を見すえたようなお話,皆さんも先生たちもそれぞれ一人の人間としてとても大切にしなければいけないことについて,考えてもらったり話したりします。

それは「幸せに生きる」ということについてです。誰だって,幸せに生きたいですよね。これは人として究極の願いでしょう。

じゃあ皆さんは,幸せに生きていくためにはどのような力が必要だと思いますか?何もせずじっと待っていても幸せはやってきません。自分が力をつけて,幸せは引き寄せるものですよ。ちょっとね,「幸せに生きていくために必要な力」ってなんだろう?と考えてみてください。

これはほんの一例ですから,この通りにしなくていいですよ。考えやすいように,例えばこんなこと,という言葉を3つ並べみました。皆さんは,それぞれどんな力だと思いますか?目をつむって考えましょう。

頭の中に何か答えが浮かびましたか。では6年生にちょっと聞いてみましょう。

  • 自分にとって嫌なことがあっても,全てをマイナスにとらえずに,プラスに考えていく力が必要だと思いました。
  • あいさつ運動に対する考え方・取り組み方がこの1年で変わってきたことを通して,継続する力が大切だと思いました。

ありがとうございました。さすが6年生。すばらしい考え方ですね。もちろん答えは一つではありません。人それぞれ違っていいですよね。他の皆さんも自分なり「幸せに生きるために必要な力」を考えることができればそれでいいと思います。考えられましたか?


ここで今日は校長先生の考え方を話します。幸せに生きるために必要な力とは,「幸せを感じ取る力」である。




世の中には,特に困るようなこともないのに,つまらなそうな顔をしている人がいます。何不自由のない生活をしているのに,不平ばかり言っている人もいます。一方で,そのような人とは真逆の人もいます。他の人から見たら,あの人苦しいんじゃないかな,辛いんじゃないかな,と思えるような状況でも,いつもニコニコしている人です。何が違うのでしょうか?

それは,幸せを感じ取るアンテナの違いだと,校長先生は考えています。

幸せを感じ取る力が弱い人は,身の回りの小さな幸せに気付くことができず,嫌だと思うことにばかり目が向きます。周りに感謝するどころか文句ばかり言うことになります。中には,面と向かっては言わないけど,相手がいないところでその人の悪口を言う人もいます。悪口を聞かされた周りの人は,うれしいでしょうか。うれしくないですよね。人の悪口を聞かされた人は,実は迷惑なんです。そのことに気づかず悪口を言う人って,幸せを感じとる力が弱いだけじゃなく,幸せを感じ取れない自分と同じように感じてほしいと周りの人を仲間にしようとしているのです。気持ちはわかります。気持ちはわかるけど,でもいけませんよね。じゃあ幸せを感じ取る力が弱い人は一生そのままなのか。いえいえ,そんなことは絶対にありません。ちょっとした心がけですぐに幸せを感じ取る力が強い人になれます。

幸せを感じ取る力が強い人は,身の回りの小さな幸せを見つけることができます。そして,そのことに感謝することができます。感謝することができるのですから,自然に周りの人たちにも優しくなります。当然,周りの人たちからも優しさのお返しが返ってきます。「感謝する→優しくなる→お返しがある」この輪がグルグル回って,どんどん前向きな気持ちになっていきます。こんな人はきっと幸せな人生を送ることができるはずです。

覚えている人がいればうれしいけど校長先生が去年,朝会で「世界一美しい言葉」の話をしました。これ実は2年前に今井小学校でも話したんですが,世界一美しい言葉は「ありがとう」だと思っています。その「ありがとう」という言葉を誰にでも素直に言える人や,日頃の当たり前のことに感謝できる人などは,幸せを感じ取る力が強い人ということができます。

校長先生も先生方も,みなさんに幸せな人生を送ってほしいと思っています。さっき一人一人が考えたように,必要だと思っている力は人それぞれ違うかも知れません。でも校長先生は,ぜひみんなに,自分の幸せを感じ取る力を磨いて,当たり前にある身の回りの小さな幸せにたくさんたくさん気づいて,感謝できる人になってほしいのです。これができたら,絶対にみんな幸せになれます。

これでお話を終わります。

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