リーディングDXスクール事業第2回公開授業

2024年12月4日に,標記公開授業を開催しました。笠岡西学園(笠岡西中,大井小,笠岡小)の全教職員,全国から90名近い皆様(小学校,中学校,高等学校,教育行政機関)にご参加いただきました。ありがとうございました。当日の概要は,ここにあるドキュメントファイルをご覧ください。

ご参加いただいた皆様から,Googleフォームを通してご感想・ご意見などをいただいております。下に,一部加筆して掲載させていただきました。いただいたご感想・ご意見を拝読すると,第1回公開授業の時よりも,子供の学びの姿を分析的にとらえて記述してくださった内容が目立ちます。大変ありがたく承りました。

今後も,さらに改善を図りながら,実践を重ねてまいります。引き続きのご指導・ご助言をよろしくお願いします。

  • どの学年も、それぞれの実態にあったICT支援等がされていてよかったです。探究のサイクルはどの学年も共通していたので、学校として大切にしていることも分かってよかったです。そんな組織的な指導は子供にとってとてもよいと思います。
  • 3年生の国語を見ました。しっかりとした単元計画の中、子どもの発達段階や成長の度合いを考慮した構成になっていました。つかませるところはしっかりとつかませ、委ねるところは思い切って委ねる、これも単元というまとまりの中で先生がデザインされている証だと思います。大変多くの学びをいただけた事、感謝します。
  • 初めて自由進度の授業を参観しました。学習の手引きを始め、児童が自ら学ぶことができるための準備が多くされているなと感じました。支援が必要な児童にとっても、多様な学び方・場が選択できるというのはプラスになるのだと思いました。ありがとうございました。
  • 6年生の教科書を深く読み取る姿に自立した学習者の一端が現れていると感じました。協議の中で質問が出た教科の見方・考え方の働かせ方については、教科書の記述は教科の見方・考え方をもとに示されているので、その読み取りができているかを「ショート一斉指導」等で確認していくこともできるなと感じました。先生とお話しさせていただきましたが、最後にパフォーマンス課題が設定されている単元も計画すると、更に子供たちの変容が見られるかなと想像し、どんどん期待が膨らんでいます。5年生の外国語の振り返り場面、端末で入力する内容を先生が端末で確認しながら、適切に助言されていました。なかなかそこまでできないことです。クラウドの良さを活かした支援の本質を垣間見ました。参観させていただく度に新しい気付きがあり、1人1台端末環境を基盤とした授業改善について深く考える機会を与えていただいています。ありがとうございます。
  • 学校全体で自由進度学習に取り組む良さと、一斉授業を脱却しきれない事実を垣間見ることができ、今自分がやっている自由進度学習と照らし合わせることで、より参考になりました。先生のお人柄が授業の中で感じられ、大人の圧に押されている子どもも「自分のやっていることを信じて進む」ことができていて、保護者なら安心して見守ることができるだろうなと感じました。
  • 本物の自由進度学習を拝見できて、大変勉強になりました
  • 自由進度についていろいろと考えさせてもらうことができました。1人で学ぶ子、友と学ぶ子、いろいろといました。学ぶ内容やレベルにおいても自由に選択して自分で進めていけられたらいいなと思いました。一番感動したのが、子どもたちに休み時間を全力で楽しませていたところです。先生たちも走り回っていて、これが子どもファーストだなと思いました。そういった先生方の心が子供たちにも届いているのだろと思いました。学習の手引きを示されていましたが、学ぶ内容のルーブリックを示せばもっと主体的に学ぶ児童が増えるのではないかなと思いました。指導案等で、丁寧に対応していただきありがとうございました。
  • 外国語の授業を見ました。LDXの考えを軸にしっかり進められていて良いと思いました。大きく言えば、学び続ける子供たちを育てることですね。小中で終わらずさらに先の子供たちの姿を描いて授業をDXしていく。僕は春日井市や淡路市の様子も見てきましたが、学校上げて授業改革、授業方法を揃えて進めていることが素晴らしいと感じました。子供たちが「自分で選んで」「決めて」「調整しようとしていた」姿はとても良かったです。先生が子供たちに寄り添って伴走している、ファシリテートしようとしている様子も見えました。子供たちの達成感ある2学期末が楽しみですね。ありがとうございました。
  • どのように委ねるのか、どこを委ねるのか、その一端を実際に見ることができ、とても勉強になりました。これまでの準備は大変だったと思います。先生方のご苦労に頭がさがります。と同時に、笠岡小学校で学んだ子供を迎え入れるための準備をする必要があると強く感じました。ありがとうございました。
  • 「自己選択」「自己決定」「自己調整」今後、予測不可能な時代を生き抜く子どもたちに必要な力を有効にICT機器を活用されていた。そんな小学校で培った力や可能性を、進学先の本校(笠岡西中)で止めることなく、推進していかなければならない使命感を強く感じた。
  • 教員は、話をせずに、子供たちに委ねることの難しさを感じました。現在、私がしている授業は、一つ前の授業だと思いました。この子供たちが、高校に入学してくるということを意識しての授業改善を進めていかなければならないと思いました。本日は、大変勉強になりました。ありがとうございました。
  • どの公開授業についても教員が話す、説明するといった場面が非常に少なく、その分児童が様々な手段で活動しているのが印象的でした。また、自習?している教室を覗いた際も児童がタブレットやプリントを用いながら落ち着いて学習活動に取り組んでいて、私の授業の中での教員の役割を改めて考えなければならないと感じました。
  • 子どもに委ねた授業、自由進度学習のすすめ方など、大変参考になりました。どの教科でも、課題の設定・情報収集・整理分析・振り返りのサイクルができているのが子どもにとっても分かりやすいものになっていると感じました。
  • 本日は貴重な公開授業をありがとうございました。「おかやま授業ファイブ」にのっとった、従来型の授業になれている私にとっては、本日の「複線型」の授業は非常に衝撃的なものでした。
  • 生徒自身が「学習材」も「学習環境」も自己決定しており、正直、そこまで生徒に委ねきるのはまだまだ勇気がいります。ただ、自己決定をすることで、生徒自身のやる気や取り組みの質があがるとするならば、授業実践に取り込んでみても良いのだろうと感じました。スモールステップで、私の授業でも生徒が自己決定できる場を設けていきたいと思いました。
  • 自分の勤務校でも「自立した学習者の育成」は学校教育目標に向けて重要な位置づけにあります。自由進度学習に関心はありつつも、なかなか踏み出せない中、今回の研修を通して具体的なイメージが持てました。6年社会を参観させていただきましたが、ほとんどの児童が1時間頭をフル回転させながらそれぞれの活動に取り組んでいる様子が印象的でした。一斉の形で児童のそういった姿を実現するのはなかなか難しいだろうと感じます。授業の中で、ある児童がしきりに首をかしげながら「分からない」と発言していて、「自由進度学習ではやはりこういうことが起こるよな」「教える場面も必要だよな」と感じていたところ、その児童は黒板に貼っていた自分のネームプレート(それぞれの児童が取り組んでいる箇所を示すもの)を一つ前の段階に戻し、前回の内容に取り組んでいました。そして、授業の終わり間際に、すっきりした様子で、笑顔で次の段階にネームプレートを進めていました。それぞれの生徒が自分にあった内容や量を、自分に合ったペースで取り組むことの有用性をとても感じました。他にも多くの児童が自分に合った方法や量、内容を選択して取り組んでいる様子が見られました。机間巡視の時間を多くとれるようになる分、児童の様子を見取ることも、これまで以上に丁寧にできるのではないかと感じました。全ての授業で取り入れることは今はまだ難しそうですが、自分も少しずつ取り入れていきたいと強く思いました。ドキュメント等の機能面での話、ワークシートの工夫、「課題設定」~「ふり返り・改善」のサイクルなど、具体的な話も大変参考になりました。ありがとうございました。
  • 第1回も参加させていただきましたが、さらにレベルアップされていて、児童も慣れている感覚がありました。
  • 6年生社会を参観しました。3つの学びをいただきました。

  1. 人のいる風景からスタートするファシリテート。単元のまとまりで大きくとらえ、比較の視点から江戸と明治をみとらせるスタートに、児童の「なんで?」を掻き立てることが生徒の学ぶ意欲の持続につながると感じました。
  2. 身につけさせたいことを見失わせないコーディネート。スプレッドシートやドキュメントの工夫もそうですが、枠の設定が絶妙だと感じました。児童にとってちょうどいい「裁量(自己選択・自己決定・自己調整の余地)」が設定されている印象でした。
  3. 一人ひとりに寄り添うサポート。デジタルでの活動が多くなるからこそ、黒板に進捗を示す名前マグネットを示す価値があると感じました。先生の意図的な声掛けも参考になりました。短く称揚しながら、まとめる際のポイントを生徒に絶えず伝え続けているのが印象的でした。

    • スプレッドシートの児童の振り返りが時数を追うごとにシャープになっている印象を受けました。キーボードのピックアップも上手になっていました。先生のコメントのおかげだと感じましたが、先生のコメントの時刻があまりに早朝過ぎて(余計なお世話ですが)心配になりました。
    • 中学校教員として、ここまで内容・方法ともに身につけた生徒たちが入学してくるのだ、と身の引き締まる思いでした。ありがとうございました。
    • 授業記録について、子どもたちの顔等を加工して勤務校の全職員に限定公開しているサイトで共有しています。他教科担当者や管理職も含め、参考になる、もっと聞かせてほしい、と反響をいただいています。ありがとうございます。
  • 他の学校の実践を見ることができて大変勉強になりました。教室外で活動させるのは指導面からなかなか難しいなと思いますが、実際に笠岡小学校さんでは児童を管理できているようなので、素晴らしいなと思いました。日頃どのような関わりをされているのか気になりました。
  • 自律的学習者の育成を目指した素晴らしい取組に触れることができ、高等学校での授業改善が進んでいないことを改めて感じ、危機感を持ちました。義務教育段階が、学習者主体の学びに転換しているのに対し、高等学校では詰め込み型の授業から脱却できていません。小学校、中学校の授業を高等学校の教員が参観し、自校に持ち帰ることができるような働きかけをしていかなければならないと強く思いました。大変お世話になりました。
  • 児童が進んで学習できていることに驚きを感じました。公開授業だけでなく、それ以前からの指導がないとできないものなので、そういった点も含めて勉強になりました。ありがとうございました。
  • 学校全体で子どもたちの主体的な学びを作ろうとされていることがとても伝わりました。本校も総合的な学習と生活科の授業を核として探究のサイクルを子どもと共有しながら単元を組んで研究を進めています。貴校は他教科も同じ考えで取り組まれており、とても共感しました。自己決定、自己選択、自己調整をキーワードとして、先生方が目的意識を共有して進まれていることがわかりました。この、目的意識が薄い授業をよくみることがあります。ここが欠けると子どもたちにやらされ感やねばならない気持ちが生まれてしまうと考えます。ここを本校でもっと協議してより主体的な授業づくりを進めていきたいと思いました。ありがとうございました。
  • 6年生の社会を参観しました。これまでいくつか自由進度学習を観てきましたが、今回の先生の公開授業がいちばんでした。これほど学び方の指導を丁寧にされている授業は観たことがありません。今回、その足跡を見ることができ、大変勉強になりましたし、勇気と元気をもらえました。ありがとうございました。
  • 英語の授業を参観しましたが、課題解決に向けて児童に多くの自己選択の場面があり、児童が受け身ではなく、主体的に取り組んでいる姿が印象的でした。スライド作成に向けて、児童がタブレットだけではなく、教科書を開いて既習事項(教科書本文で使われている表現)を参考にして作文している姿から、校長先生が以前おっしゃっていた「教科書を読み込むようになった」の意味がわかりました。教師やALTが中心となり、生徒同士のコミュニケーションを促進する授業も行われており、単元の中でバランスを取りながら進めているということで、児童にとって多様な学び方を経験していることが感じられました。翻訳機能の有効的な活用の仕方については、再考の余地があるかなと思いました。
  • 自由進度学習の良さ、指導者のかかわり方がよくわかりました。こうやって実現するためには、どのような意図をもっておけばよいか改めて考えさせられました。指導者の学習内容への深い理解、子どもたちの見取り方の視野の広さ、多様な学び方への価値理解や柔軟な対応等が必要だなと感じました。本町での実現に向けて、できることについて考えたいと思います。遅くからの回答になりましたが、授業公開お世話になりました。もしかすると、改めてお話を伺うためにご連絡をさせていただくことがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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