令和6年度第3学期始業式のお話
あけましておめでとうございます。今日から令和6年度の第3学期です。
校長先生は、空をじっと見上げて、考え事をする時があります。鳥が飛んでいることがあります。鳥が飛んでいるのをじっと見るのが好きなんです。特に、バタバタと羽を動かすのではなく、羽を止めたまま、スーッと空高く舞い上がっている、そんな鳥の様子が大好きです。実は、そういう時の鳥の様子には、私たちが夢や目標を持って頑張るという話と、とても関係が深い「秘密」が隠されています。だから今日これから、この話をします。2つの言葉を示します。「追い風」「向かい風」。この意味は分かりますか?
そして、今日からの心配な話をするとね、二学期にもあったように、インフルエンザに感染する人はまだまだ増えるかもしれません。新型コロナウイルス感染症になる人もいるかもしれません。目に見えないウイルスのことを心配するのはしんどいことなのですが、それでもこれまでやってきた感染予防は、忘れず続けなければなりません。心配な人はマスクをつけましょう。手洗いをしっかり行うこと、そして寒いからといって教室の窓を閉め切るのではなく、いつも換気ができていることも大切です。いろいろな対策、それぞれの教室で、3学期になったので改めて確かめるようにしましょう。
終業式の日、校長先生から冬休みの宿題を1つ出しました。「令和7年にはこんなことを頑張りたい」という目当てを作りましたか?ぜひ、担任の先生や友だちに紹介する機会を持ってほしいと思います。夢や目標は、みんなが頑張る・成長するために、絶対に必要なものです。では、この後1つ、お話をします。このお話は、実は2年前にしました。しっかり聞いてくれた人は、覚えているかもしれません。
校長先生は、空をじっと見上げて、考え事をする時があります。鳥が飛んでいることがあります。鳥が飛んでいるのをじっと見るのが好きなんです。特に、バタバタと羽を動かすのではなく、羽を止めたまま、スーッと空高く舞い上がっている、そんな鳥の様子が大好きです。実は、そういう時の鳥の様子には、私たちが夢や目標を持って頑張るという話と、とても関係が深い「秘密」が隠されています。だから今日これから、この話をします。2つの言葉を示します。「追い風」「向かい風」。この意味は分かりますか?
追い風は、歩いているとき後ろから吹いて、背中を押される感じになる風ですね。向かい風というのは逆で、正面から吹いてきて歩こうとするのを押し戻すような風です。「追い風」の方が前へ進みやすいように感じるので、「追い風」が良い、「向かい風」は困る、と思うかもしれませんが、今日は「向かい風」の話をします。
鳥が、バタバタと羽を動かさず、羽を止めたまま、スーッと空高く上がっている。実はこの時の鳥って、向かい風の力を利用して、空高く舞い上がっているのです。向かい風が吹いてくる方へ向かって、羽を傾けて、向かい風を受けることで、赤矢印の方向、上に上がっていくことができるんです。この仕組み、何となくわかると思います。逆に、鳥の後ろから吹いてくる「追い風」では、空高く上がっていくことはできないんだそうです。実はこれ、私たち人間にも当てはめられるんです。人間が空を飛ぶ話ではありません。「夢や目標を持ちましょう」と先生方からいつも聞いていると思います。夢や目標を持てば、必ずかなえられるでしょうか。そんなことはないですね。うまくいかないことが必ずあります。人生いつも、追い風、つまりみなさんの背中を押してくれて楽に進めることばかりではありません。向かい風、風が正面から吹き付けて前へ進みにくくなる、やることが上手くいかなくなることが必ずあります。私たちにとっての向かい風って、なんでしょうね。お勉強していて一生懸命に考えているんだけどわからず、そこから前へ進まない。スポーツや音楽などの練習を一生懸命しているんだけど、どうしても上手くならない。頑張らなきゃいけないんだけど、どうしてもやる気が出ない。こんな向かい風、よくありますよね。そのとき、ああ向かい風だ、前へ進みにくいから進むのをやめよう、そう思ってしまったら、夢や目標には絶対にたどり着けません。でも、向かい風は苦しいけれど、ちょっと頑張ったら、すぐにやめずに粘り強く続けてみたら、ちょっとやり方を工夫したら、そう、鳥たちのように向かい風にめげずに進んだら、むしろそれまでよりも高く舞い上がることができるんです。苦しいとき、向かい風は自分を邪魔しているように思えますが、そこで頑張れば、もっと高いところへ手が届くようになるのです。向かい風を利用すれば、必ず力をつけることができ、夢や目標に近づけるということです。向かい風、難しいことが現れても、夢や目標に向かって頑張ることが必要なんです。今日は、向かい風を利用して力をつけることも必要だ、というお話をしました。
ただし、本当に苦しい時、一人で我慢しなさい、ということではありません。向かい風に耐えられなくなったら、友達に、先生に、おうちの人に、相談しましょう。向かい風の乗り越え方、向かい風をうまく利用する仕方を、誰かが必ず教えてくれます。そこで誰かに助けてもらったら、次からは自分の力で向かい風を乗り切れるようになるかもしれない。それでいいのです。今日は、3学期のスタートに当たって、夢や目標に向かう時の頑張り方について皆さんに伝えました。